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家族でめぐる、歴史のまち長崎

こんにちは!平川です!今年の春、3月に家族3人で長崎を訪れました。
「長崎は遠い」という印象を持たれている方も多いかもしれませんが、実際には羽田空港から長崎空港までわずか2時間ほど。思っていたよりもずっと身近な場所で、気軽に歴史と風景を楽しむことができました。
今回の旅のきっかけは、妻の「軍艦島に行ってみたい」という希望からでした。
特に昨年10月に放送されたTBSドラマ『海に眠るダイヤモンド』を観てから、その想いがいっそう強くなったようです。私はというと、城好きとして「日本100名城スタンプラリー」を地道に続けており、長崎にある島原城も今回の目的地のひとつでした。
旅行初日は、天草地方にある島原城へ。
あいにくの雨模様ではありましたが、無事にスタンプもゲット。江戸時代に起きた「島原・天草一揆」の舞台として、歴史の授業でもおなじみのこの地は、静かな佇まいの中に、かつての緊張感を残しているようでした。
二日目の午前中には、グラバー園を訪れました。
かつて一人旅で訪れた思い出の地でもあり、今回も変わらず異国情緒漂う建物と、長崎港を一望できる景色に心を打たれました。展示資料の中には、スコットランド出身のグラバーがどのようにして幕末の日本で活動し、日本の近代化に貢献してきたかが丁寧に紹介されており、あらためてその功績に触れる機会となりました。中でも、高島炭鉱の開発に関わったという話は印象深く、当初は知らなかった炭鉱の歴史を、ここで少しずつ学び始めることができました。
そして午後はいよいよ、今回の旅のハイライトともいえる軍艦島ツアーへ。
「ブラックダイヤモンド号」に乗船し、まずは高島に上陸して「石炭資料館」を見学。
その後、軍艦島を海から一周し、幸運なことに2日半ぶりの上陸も果たすことができました(波が高いと上陸できず、上陸率はおよそ50%程度とのことです)。
軍艦島の歴史をひもといていくと、もともとは佐賀藩が採掘を始め、その後グラバーが高島炭鉱の近代化に尽力し、炭鉱経営に深く関わったことがわかります。しかし、グラバー自身の経営は順風満帆とはいかず、やがて土佐藩の後藤象二郎、そして岩崎弥太郎へと炭鉱の権利が譲渡されていきました。
その後、岩崎の手によって三菱財閥が形成され、長崎造船所の創設を経て、現在の三菱重工業へと発展していく流れにつながっていきます。
グラバー邸や軍艦島を訪れて、歴史が人から人へ受け継がれ現代の産業にもつながっていることを実感しました。
こうした旅の時間は、日々の仕事を見つめ直すきっかけにもなり、心を整える良い機会にもなりました。
そんなことを思いながら、また日常に戻っていきます。